クルム伊達観客ため息連発に激高/テニス[2013年9月24日日刊スポーツより]
<女子テニス:東レ・パンパシフィック・オープン>
◇第3日◇24日◇東京有明テニスの森公園◇シングルス2、3回戦ほか
42歳のクルム伊達公子(エステティックTBC)が観客に激高し切れた。
11年全米優勝で同17位のストーサー(29)相手に、第2セットのタイブレーク最初のポイントでダブルフォールト。その瞬間、クルム伊達の甲高い声が、会場中に響き渡った。「ため息ばっかり!!」。今大会前に、日本の観客が、ミスをするとため息をつくのがやる気を失うと、ブログに書いたばっかり。しかし、年齢層の高い女性ファンが多いため、この日も、ため息が連発され、クルム伊達の我慢の限界を超えた。
最後は集中力をなくし、3-6、6-7のストレートで敗れた。
先週、東レのパンパシフィックテニスがありましたね。その中で、クルム伊達選手の、ため息批判発言がニュースになっていました。たしかに、クルム伊達選手の言うことはもっともだし、同情もしますが、それでも、何か引っかかるものがあって、それがずっと頭に残っていました。
何で、私が100%クルム伊達選手の言うことに賛同できないのか、やっと気づきました。それは、クルム伊達選手がプロだからです。もし、これがアマチュアの大会なら、野球で言えば、プロ野球でなく、甲子園だったら、観客席のみんなは、ため息はつくべきではないでしょう。それは選手を萎縮させ、やる気を削ぎ、球場の空気が悪くなる一方です。それではがんばっている選手がかわいそうです。観客も応援をしにいっているなら、そういう時こそ励ましの言葉をかけるべきです。
しかしこれがプロなら話しが違います。プロはそれで、お金をもらっているからです。いいプレーをして、注目を浴び、スポンサーの宣伝に貢献しなければならないのです。観客もいいプレーを観に、わざわざ足を運んで、お金を払って来ているのです。その期待を裏切られたら、ため息も出るでしょう。自分のプレーがため息をつかせているのに、それをするなというのは、厳しく言えば、虫が良すぎますね。プロならば、ため息を歓喜の声に変えさせてこそでしょう。
もちろん『場』は、そこにいる人全員で作るものです。選手にいいプレーをさせるかどうかも実は観客にかかっています。しかしプロは、その観客の善意に甘えてはいけません。プロならば、自分で観客を味方に引き込まなくては!私はそう思います。これは私の仕事にも同じことが言えます。
患者さんが、こちらに好意的な印象で、整体に臨んでくれるととてもやりやすく、反対にうさんくさそうに、効果に懐疑的な姿勢で臨んでこられるととてもやりにくいです。しかし、そのことに不満を言う人は、整体師になってはいけません。効果が出ない時に、それを患者さんのせいにするからです。
「整体なんて、ホントに効くの?」と思っている人こそ、ウエルカムでなければ。ため息をついて入ってきた患者さんをいきいきとした表情で、帰せるぐらいでないといけないと思います。
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